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W203メルセデス ?ブレーキのトラブルで御入庫です。
ブレーキペダルが奥まで入ってしまう、またシフトレバーのロックが解除されないとのことです。
左フロントのホイールが鉄粉でかなり汚れていました。おそらくブレーキパッドの残量が限界に達しているのでしょう。
タイヤを取り外しブレーキ廻りを確認していきました。
外したタイヤの裏側を見ると、ブレーキオイルが付着していました。
ブレーキペダルが奥まで入り込むのはパッドの摩耗だけでなく、オイル漏れの影響のも関係しているようです。
ブレーキキャリパーのアップの画像です。
パッドの残量を確認すると、内側のに有るはずのブレーキパッドが脱落して無くなっています。(ドライバーの先の部分)
それに併せ、ピストンが限界を超えて飛び出しています。ブレーキオイル漏れはこの部分でした。
ちなみに、オイル漏れを起こしていたのは左前のブレーキだけでその他の車輪については大丈夫でした。
ブレーキディスクも激しく摩耗し、残量はゼロに等しい状態でした。
上記の状況から、 左右フロントブレーキパッドと左右ブレーキディスクの交換、
フロント左側ブレーキキャリパーのオーバーホールをおこないました。
ブレーキ廻り一式を取り外し
ブレーキキャリパーのオーバーホールから始めました。指で指している部分がピストンです。
この内部にオイルのシール(パッキン)があり、オーバーホールとはそれを交換する作業です。
ピストンを抜き、各部品を洗浄。
ピストンの状態を点検。傷があれば再使用は不可ですが、幸い無事でした。
洗浄した部品と新品のシールを組み付けました。
キャリパーのオーバーホールは完成です。この後車体に組み付け。
次にブレーキディスクを交換します。ブレーキディスクは左右セット交換になります。
新旧部品を比べると明らかに違いが分かります。(画像左が新品です)
ブレーキパッドも新旧並べました。こちらもディスクと同じく左右セット交換です。
右側に於いては摩耗を感知するセンサーが付いていますのでそれも交換します。
センサーがすり減っていました(赤矢印部分)
それぞれの部品を組み付けました。この後ブレーキラインのエア抜き作業と進みました。
ブレーキタンクに新油を注入(青矢印)しながらキャリパーから古いオイルを抜き出します。
この作業でブレーキパイプ内に溜まった空気を抜きとります。この作業は各車輪で実施。
ブレーキ油圧が正常に戻り、ブレーキスイッチが反応したことで、シフトレバーのロックも解除出来るようになりました。
ついでにリヤのブレーキも点検しております。
パッドの残量は約5mmと使用可能でしたが、早めの交換をお勧めします。
タイヤも残量の点検し、前後の残量に差がありましたのでローテーションを実施。
ホイールボルトはトルクレンチで締め付け。
最後にテスターで制御系統に故障コードが無いかを確認し、作業を完了しました。
御入庫ありがとうございました。TECHNO FACTORY 藤本
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